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Data 360 ID解決のルールセット

Data 360 ID解決のルールセット – MCN Learning Community

🍀 Data 360 ID解決のルールセット

Data 360のID解決では、 複数のデータソースに存在する個人レコードを照合し、 同じ人物のデータであるかを判定します。

同一人物と判定されたレコードは、 一つの 統合個人(Unified Individual) にまとめられます。

🔵 ID解決ルールセットとは、 「どの条件で同一人物と判定するか」と 「統合後にどの値を代表値として採用するか」を定義する設定です。

ID解決の仕組みについては、 以下の記事もあわせてご確認ください。

→ ID解決とは


ID解決ルールセットを構成する2つのルール

ID解決ルールセットは、 主に 一致ルール と 調整ルール で構成されます。

一致判定

🔴 一致ルール

複数の個人レコードが 同じ人物であるかを判定するための条件 です。

メールアドレス、電話番号、氏名、住所、 外部IDなどの値を使用してレコードを照合します。

一致ルールの例

  • メールアドレスが一致する
  • 電話番号が一致する
  • 顧客IDや外部IDが一致する
  • 氏名と住所の両方が一致する
代表値の決定

🔵 調整ルール

同一人物と判定された複数のレコードから、 統合個人でどの値を代表値として使用するか を決めるための条件です。

データソースの優先順位や、 更新日時などを基準に値を決定します。

調整ルールの例

  • 氏名は取引先責任者の値を優先する
  • 電話番号は更新日時が新しい値を優先する
  • 住所は信頼度の高いデータソースを優先する
  • 複数の値をすべて保持する
🌟 一致ルールは 誰と誰を同じ人物としてまとめるか を決め、調整ルールは まとめた後にどの値を表示するか を決めます。

ID解決ルールセットの処理の流れ

ルールセットが実行される流れ

  1. Individualなどの個人レコードを対象として取得する
  2. 必要に応じてメールアドレスや電話番号などの値を正規化する
  3. 一致ルールに基づいて同一人物かを判定する
  4. 同一人物と判断されたレコードを一つのグループにまとめる
  5. 調整ルールに基づいて代表値を決定する
  6. 統合個人(Unified Individual)を生成・更新する

例えば、Salesforceのリードと取引先責任者に 同じメールアドレスが登録されている場合、 一致ルールによって同一人物と判定されることがあります。

その後、氏名や電話番号などに異なる値がある場合は、 調整ルールに基づいて統合個人の代表値が決定されます。


なぜ一致ルールを慎重に設定するのか

一致ルールの条件が広すぎる場合、 本来は別の人物であるレコードが 同じ統合個人としてまとめられることがあります。

⚠️ 誤マージとは

本来は別人である複数の個人レコードが、 一致ルールによって同一人物と判定され、 一つの統合個人にまとめられてしまう状態です。

誤マージが発生すると、 異なる人物の属性や行動履歴が混在し、 セグメントやパーソナライズの結果が 想定と異なる可能性があります。

別人の氏名や部署情報が一つの統合個人に混在する誤マージの例

画像のように、本来は別人であるデータが統合されると、 氏名、部署、メールアドレスなどの情報が 一人の顧客情報として混在する可能性があります。

例えば、メール配信時に 「部署:総務部/氏名:A様」のように、 異なる人物の情報を組み合わせた差し込みが 行われるおそれがあります。

メールアドレスだけで一致させる場合も注意が必要です。
代表メールアドレスや家族で共有しているアドレスなど、 複数人が同じ値を使用するケースでは、 別人が同一人物として判定される可能性があります。

一致ルールを設計するときのポイント

設定時に確認すること

  • 使用する項目が人物を識別するのに十分か
  • 同じ値を複数人が共有する可能性がないか
  • メールアドレスや電話番号の形式が統一されているか
  • 正規化によって想定外の一致が発生しないか
  • 単一項目だけでなく複数条件の組み合わせが必要か
  • データソースごとの品質や信頼度に差がないか
  • テストデータで統合結果を確認したか

一致ルールは、 条件を厳しくすればよいというものではありません。

条件が厳しすぎると、 本来同じ人物であるデータが一致せず、 複数の統合個人に分かれてしまう可能性があります。

🌟 一致ルールは、 誤って別人をまとめないこと と 同一人物を取りこぼさないこと のバランスを考えて設計することが重要です。

一致しない場合に起こること

一致ルールの条件が厳しすぎたり、 一致判定に必要な値が欠損していたりすると、 同一人物のレコードであっても一致しない場合があります。

一致しない主な原因

  • 一方のレコードにメールアドレスが登録されていない
  • 電話番号に国番号やハイフンなどの表記差がある
  • 氏名の漢字・ひらがな・カタカナ表記が異なる
  • 旧姓と新姓で氏名が異なる
  • 一致条件に使用する外部IDが異なる
  • 対象のデータソースがルールセットに含まれていない

一致しない場合は、 一人の顧客に対して複数の統合個人が生成される可能性があります。

この状態では、 顧客の属性や行動履歴が分散し、 セグメント抽出やパーソナライズで 情報を正しく利用できない場合があります。


調整ルールを設計するときのポイント

調整ルールでは、 複数のデータソースに異なる値が登録されている場合に、 どの値を代表値として使用するかを決めます。

調整方法の考え方

  • 最も信頼できるデータソースを優先する
  • 更新日時が新しい値を優先する
  • 最も多く使用されている値を優先する
  • 複数の値をすべて保持する
  • 項目ごとに異なる優先順位を設定する

例えば、氏名はSalesforceの取引先責任者を優先し、 電話番号は最終更新日時が新しいデータを優先するなど、 項目ごとに異なるルールを設定できます。

調整ルールによって決定された代表値は、 元データを上書きするものではありません。
各データソースの元レコードは保持されたまま、 統合個人上で使用する代表値が決定されます。

ルール変更後の確認

一致ルールや調整ルールを変更した後は、 ID解決ルールセットを公開し、 ID解決を再実行する必要があります。

変更後に確認すること

  • ID解決ルールセットが公開済みになっているか
  • ID解決ジョブが正常に完了しているか
  • 統合個人の件数が想定どおりか
  • 別人が誤って統合されていないか
  • 同一人物が複数の統合個人に分かれていないか
  • 調整ルールの代表値が想定どおりか
  • セグメントやデータグラフへの影響がないか

ルール変更は、 統合個人の構成やセグメント結果に影響する場合があります。

本番環境で変更する際は、 既存の統合結果への影響を確認したうえで実施してください。

✅ ID解決ルールセットは、 同一人物を判定する「一致ルール」と、 統合後の代表値を決める「調整ルール」で構成されます。